2012年04月10日

測定下限と検出限界、定量下限について

測定下限と検出限界、定量下限について

4月からの厚生労働省「食品中の放射性セシウムスクリーニング法」では、「測定下限」がとられています。

これまで測定ネットでは、「定量下限」未満の場合ND(不検出)とし、「検出限界」については参考程度にしていました。測定運動の中では参考値として、「検出限界」を超えた値も参考値や測定値として公表される例もあります。
今後「測定下限」での報告を行うこととなります。

この3つについて簡単に整理しておきます。

「定量下限」は、測定した検体に対象の放射性物質(例:Cs-137)が含まれていた場合、一定の信頼性を持って数値を決められる(定量)最低量です。対象の放射性物質が定量下限を超えたとき、はじめて数値を決めて「○Bq/kg検出した」「○±○Bq/kg検出した(より正確な表記)」と言える下限値です。
測定器メーカーの規定に合わせ、繰り返し測定を行い、その標準偏差の10倍(10σ)とした値です。

「検出限界」は、測定した検体に対象の放射性物質(例:Cs-137)が含まれるかどうかを装置が確認できる最低量です。検出限界未満では、たとえ測定値が出たとしても「ある」とも「ない」とも言えません。「検出限界」以上「定量下限」未満の数値は、「ある」(可能性が高い)ということを意味する数値です。
測定器メーカーの規定に合わせ、繰り返し測定を行い、その標準偏差の3倍(3σ)とした値です。

「測定下限」は、厚生労働省「食品中の放射性セシウムスクリーニング法」で規定された測定下限値算出方法によって導かれる値で、バックグラウンド測定時のネットレート(cps…1秒間のカウント数)、換算係数(Bq/kg/cps)の実測値から計算(3σ)されたものです。

科学測定の領域では、本来、検出限界と定量下限が重要となりますが、今回は、統一して「測定下限」という考え方、計算方法が出てきましたので、それに合わせることになりました。測定器・EMF211のソフトウエアも「測定下限」に合わせた対応となっています。
もっとも、「緊急時の測定や、スクリーニングのための測定だから、水分の残った状態で測定しているが、科学測定であれば、灰にして測定するのが一般的」との指摘もいただいています。
「測定下限」の導入により、「定量下限」に相当する「数値を出せる値」は低い値まで示せることになりました。
posted by 事務局 at 17:43| 注意事項